秋新番組を見てたら、懐古趣味な自分に気づいた
秋の新番組が始まって1ヶ月が経ってしまいましたが、私の方はようやく第3話くらいまで消化したところです。相変わらず視聴が溜まって遅れ気味ですが、何とか2週間遅れくらいまで詰めてきた感じです。
今期は何が面白いかなぁと見回してみたところ、『DEATH NOTE』『パンプキンシザーズ』『コードギアス』辺りが筆頭なのかなとか、次点で『ヤマトナデシコ七変化』『すもももももも』『働きマン』『ネギま』なんかが続く感じかなぁと、感想はいろいろあるんですが、ダントツで一番面白いと感じてしまってるのが千葉テレビで再放送が始まった『おジャ魔女どれみ』だったりします。
『どれみ』って思えば1999年スタートの番組で、7年半も前のアニメなんですね。個人的な話ですが、大学の4年間が丸々『どれみ』と過ごした4年間だったとか、特に卒業が危うい時期に『どれみ』が最終回を迎えて「『どれみ』の最後が見られたら、別にダブってもいいやぁ」とか間違ったことを考えたりした、よくわからない思い入れがあったりします。そして初代シリーズの序盤はちょうど入試シーズンに当たってしまったため、あまり本腰を入れて見ていなかったりもします。そんなわけで『どれみ』の最初の方をテレビの前で正座して見るというのが、実は今回初めてだったんじゃないかと思ったり。
このシリーズに関しては結末を一応知ってるわけで、むしろ私のアニメ観賞歴の中で数少ない最終回に涙を流した作品であるわけです。ラストシーンの大団円についてはこれでもかというくらい記憶に残っています。他のアニメなんかではよくテレビシリーズを見終わったあとでDVDシリーズをコンプリートしたり、遅れて発売されたDVD-BOXを買ったりしたりで、全話ぶっ通し再見したりすることもあり、「結末を知ってる状態で最初から見る」っていう行為自体は往々にしてよくあることなんですが*1、今回の『どれみ』の再放送は最初の3話だけで泣けてきてしまいました。
端的かつ具体的な話になりますが、第1話で魔女になっちゃって魔法を使いまくってしまうどれみの姿が「どれみと魔女をやめた魔女」で魔女という生き方について思い悩む姿にまで繋がったりとか、第2話でどれみとはづきが入れ替わっちゃう話が「ずっとずっとフレンズ」で雪の中抱き合う姿にまで繋がって見えたりとか、第3話であいこの「あたし、お母ちゃんおらんねん」というセリフから後に続く展開に思いをはせてみたり、そういう壮大な伏線があるんじゃないかという事実に感動してしまったのですよ。
シリーズ当初からあった伏線を特に『ドッカ〜ン』では生かしきったという印象はあったんだけど、大団円で感動した手前、最初からもうダメだ…。クラスメイトの話もまだまだ先は長いことを考えると、この先1年いくらでも泣けそうだなぁ。千葉テレビにはがんばって4年分全201話をがっつりと放送して欲しいと望んでやみませんが、どうなることやら。どうせなら全期通しのコンプリートDVD-BOXとか出ないのかなという希望もあったりしますが*2。
もうひとつ意外と言っては失礼だけど面白かったのは『ときめきメモリアルOnly Love』。今どきのギャルゲーアニメみたいになってるんじゃないかという期待と不安があったんだけど、むしろ逆に10数年前のラジオドラマのノリとそんなに変わってなかったというのが驚き。ヒロインの天宮小百合のいい女っぷりとイヤな女っぷりのバランスが『ときメモ』らしくて、お兄さんウハウハですよ。昔、「藤崎詩織みたいな女がいたら、実はむかつかねぇ？」みたいな話で盛り上がれた記憶があるんですが、今回のヒロインもいい感じにイヤな女です。こう書くと批判めいて聞こえがちだけど、ある種の『ときメモ』が『ときメモ』たる所以ってこういう今どきの流行とはちょっと違うヒロインのキャラ付けにあるんじゃないかな。春日つかさなんかも、モロに虹野沙希のイメージがダブって見えるしなぁ。
ここ10年間とかで区切ってみても、アニメのトレンドってストーリーにしろキャラの作り方にしろデザインにしろ、何においてもいろんな変遷があったと思うし、そんな中でできてきた「最近のトレンド」って別に嫌いではないけど*3、個人的に最近の作品で心にぐっと染み入るアニメが少ないのは気のせいじゃないと思います*4。
個人的にストライクゾーンにはまった作品が多かった時期というと、『エヴァ』直後くらいの96〜97年ごろとか、『どれみ』終盤だった2002〜03年くらいが多かったのかな。今どきのギャルゲーアニメがいまいちピンと来ないというのは自覚してたけど、この期に及んで『どれみ』と『ときメモ』に面白味を感じられてしまうという事実を考えると、自分が老けてしまったような気がしたり、懐古趣味に陥ったような気がしたりして、それはそれで何か切ないな。
