「"なんでも萌えにすれば"が末期症状」とは言い得て妙なもんで

ちょうど開店前日くらいに何の因果もなくこの前を通ったりしたんですが、そういえば確かに何故かこの通りはメイド系のお店が多いわけです。最初はもっと末広町寄りの方がこの手のお店のメインストリートだと思ってたんですが、もはやアキバ全域に広がりつつあるのかな。まだ中央通りを秋葉原駅側に超えてきてはないような気もするけど、駅前は駅前でいつもメイドがビラ配ってるし。

ちなみに公式サイトの方を見てみると価格表が掲載されていて、パッと見たでマクドナルドの5倍、モスバーガーの3倍、フレッシュネスバーガーの2倍という価格設定に驚き。まあ他のメイド喫茶でもコーヒー1杯400〜500円とかを平気で取ってるので、これもドトールの2〜3倍という水準。それを考えれば相場通りの価格設定とも言えないわけです。
かといってマックやモスと原価(材料費・人件費・土地代諸々)はそう変わらないとも思えるので、利益率はめちゃくちゃ高いんだろうな。厳密には客単価の利益率か。マックほどの高回転率を意識しているとは思えないので、時間当たりの利益率にすると良い勝負なのかもしれません。
しかし秋葉原におけるメイドビジネスの勢いを見ていると、「こんな価格設定でも売れるだろう、むしろ利益率上がるぜ」というおごりがあるような気がしてなりません。個人的にちょっとしたトラウマがございまして、以前一度だけ入ったことのある某メイド喫茶でコーヒーが死ぬほどまずかったんですよ。それがたまたまだったのか恒久的な問題なのかはわかりませんが、マックの100円コーヒーの方がうまいと思えるほどの味だったわけです*1。つまり価格設定の半分以上「メイド喫茶であること」に価値を見出さなければならないわけです。いや、まあ見出せなくもないんですが、飲食店として大切な何かを忘れてるんじゃないかなと思わずにはいれませんでした。

いろんなところで今のブームがいつまで続くかなんて話題が挙がりますが、すでにある種のスタンダードになってしまうだけの勢いがあるんじゃないかと思います。「"なんでも萌えにすれば"が末期症状」っていうのは非常に正しい指摘だと感じられるんですが、裏を返せば「"萌え"に対するリアルビジネスの試行錯誤」でもあるんじゃないかとも思えます。萌えがリアルショップにおいて展開できるビジネスである、というのはある種の人たちの間での共通認識と言っても良いんじゃないでしょうか。
まあ1〜2年後には半分以上淘汰されて、主に観光客と常連客だけが対象になってしまうでしょうが、それに向けての差別化を図ろうといろんなパターンでやってみようということなのではなのかな。「末期症状」っていうのはこれから衰退・絶滅するか、標準種として一定の地位を気付き続けられるかという分水嶺になるでしょう。

そういえば『メカビ』に記事があったけど、『ラブやん』に「メガネ喫茶委員長」が出てきたってのは、当時としてはパイオニアだったんだなぁとしみじみと思ったりもして。


おまけ。「"なんでも萌えにすれば"が末期症状」を語る上では外せない、TMA「マリア様がみている」を見ました*2。あのね、これはひどい。エロビデオでエロシーンを全部飛ばして見るなんてこと、なかなかできませんよ。つかエロビデオなのにエロシーンがどうでもいい。それくらい感動してしまいました。まあ詳細なレビューは各所に載ってるので、適当にぐぐってください。
ついでに偉い人はこういうのに怒る姿勢を見せてもいいんじゃないかとも思ったりして。過去、アニコスもののエロビデオに公式にクレームが入ったことってあるのかね…?

*1:普段は専らインスタントですが、ひどいコーヒージャンキーです

*2:さすがに買いはしない。友人から借りました。次回は「Faith/Stay Knight」が借りられるらしい