今さらながら春の新番組の感想でも

光希桃さんのところから感想率調査依頼が来てたので、今回は久しぶりに参加してみようかと。
ていうかゴールデンウィークを駆使して貯まりに貯まってたアニメを、何とか4月後半辺りまで進めました。まだ先は長いけど。というわけでいずれも概ね3話〜4話程度まで見てみた感想。
さて、今期は私にしては珍しく、原作既読の作品が多いので、その辺りの印象に残ったモノから。

夢使い

原作既読どころか『ディスコミュニケーション』からのファンなんですが、普通の不思議アニメになってしまっていて幻滅というのが正直なところ。設定といくつかの印象的なカットを引っ張ってきただけで、全くと言っていいほど別物の作品と言ってもいいんじゃないかというくらい。
ひとつは今のところ単発エピソードが続いてて、公開されているサブタイトルリストから想像するに「鉱物の聖母編」だけやるのかな。どうせなら全12話を5話+5話+2話くらいの構成で、「虹の卵編」「鉱物の聖母編」「影の女編」をやってくれればファンとしては申し分ないんだけどなぁ(あ、もしかしたら後半の2話+2話+2話で原作を追うのかもしれない。それはそれで詰め込み過ぎだと思うが)。
あと絵も演出もおとなしすぎるのもちょっと盛り上がりに欠ける。2話目の橘一の登場シーンのところで美砂子に対して「30歳以上は化石発言」をするシーンがあるけど、最後の「50歳以上なんてビックバン以前の存在」っていうくだりは、確か原作だとかなり迫力のコマ割りで力説してたぞ(もちろん背景には宇宙)。そんなどうでもいいところに無駄なくらいの注力がなされているのが原作の大きな魅力の一つであるだけに、余計に上っ面の設定だけをなぞっているアニメのように見えてしまうわけですよ。
どうせやるなら藤原はづきが無意味に出てくるとか、BGMがYMOとかやってくれれば爆笑なんだが、そこまでやると原作読んでない人には何もわからないな。
元より無意味とも思える背景書き込みとか、権利関係の問題からそのままのアニメ化は無理だと思っていたので、妥協の産物なのかなぁ。

桜蘭高校ホスト部

こちらも原作既読。結構好き。ていうか『カレカノ』が終了して以降、LaLaを購読し続ける原動力のひとつと言っても過言ではない。
日テレ深夜枠でBONESという新しい組み合わせながら、相変わらずクオリティの高い枠&制作会社だなぁという印象が第一かな。今までSFっぽい作品が得意なイメージがあったけど、学園コメディもやるのかというのも目新しさもあって良し。五十嵐卓哉が監督ってことは一時期の『どれみ』みたいなノリを想像しておけばいいのかな、という感想もあるかな。榎戸洋司が構成だと『ウテナ』っぽくなったりしてという悪寒もあるけど。
あとヤマモトさんが以前書いてたけど、坂本真綾のいい仕事を久しぶりに見たような気がする。近年無いパターンの役柄の割にはハジけてるというのが、なかなか感激ものですよ。

涼宮ハルヒの憂鬱

原作は何巻まで読んだっけ、「消失」辺りだったかな。「角川スニーカーで久しぶりに面白いラノベを読んだなぁ」という感想を持ったような気がする。
実のところ、『AIR』も半端にしか見てないし、『フルメタTSR』も未見なので、本気で京都アニメーションという制作会社を意識したことがないんだけど(『フルメタふもっふ』の時はあまり意識してなかった)、確かにすごいわな。この無謀なアニメをしっかり仕上げてるよ。
シリーズ構成の仕方がものすごいザッピングしてることは最終的に評価が分かれそうだなぁ。第1話で原作知らない人を華麗に置いてきぼりにしたのには参った。その後も「憂鬱」を本筋として進める雰囲気を見せつつも、ガンガン関係なさそうなエピソードが入ってきてるし。「超監督涼宮ハルヒ」とクレジットしてるのもすごいもんなぁ。
はっきり言って暴走アニメなんだけど、それをちゃんと制御できてる(っぽい)というところを最大限評価してもいいのかもしれません。

続いて原作未読なんだけど何かと気になる作品を。

銀魂

あぁ、WJって今こんなのもやってるのね。主人公の緩さがツボに来てしまった感じ。『カペタ』見て、『アニ横』見て、これを見てから『BLEACH』だけど、火曜日夕方の充実っぷりの一因にはなりそう。

xxxHOLiC

CLAMPを追いかけなくなったのっていつ頃からだったっけな。『CCさくら』までだったかな。相変わらずCLAMP作品だから面白いという根拠のない感想はあるんだけど、『ツバサ』にしろこれにしろなんか肌に合わないんだよなぁ。

ひぐらしのなく頃に

メフィスト系の小説が好みの人に受けそうなミステリだなぁ」という妙に斜に構えた印象を受けてしまいました。この作品とか『Fate/stay night』(というよりも奈須きのこ)が、舞城王太郎西尾維新佐藤友哉と同列で語られるのをちらほら見かける理由がなんとなくわかった。
話を盛り上げて引きつけるための演出は非常にわくわくさせてくれるんだけど、いかんせん作画にハリがないのがなんとも。でもシナリオと演出だけで見られちゃいそうだからあなどれない。

女子高生GIRL'S HIGH

バカなエロアニメなので、素直に笑ってしまうよ。
能登麻美子が結構真っ正面からウブなエロキャラをやっていることに感心しつつ、昨今の若手〜中堅で構成されている「バカ軍団」の中で、氷上恭子の老いを感じてしまったのは…、気のせいだよね…?

吉永さん家のガーゴイル

若本規夫マンセー、兼斎藤千和アニメと認識してよろしいか? この二人の濃密な掛け合いでお腹いっぱい。

スクールランブル2学期

2話連続のサバゲーの話で、この作品の無軌道ぶりを再認識した。たぶん今期も大丈夫だ。


最後にアニメオリジナルな作品からいくつか。

ゼーガペイン

テレ東の夕方枠でサンライズ制作の真面目なSF作品をやるのって久しぶりなので期待度は高い。まだ評価は保留したいなと思える部分は多々あるけど、今のところはいろいろ謎を振りまいて伏線張られて期待を煽られてる感じがするな。

THE FROGMAN SHOW

完全にダークホース。FLASHアニメを本当にテレビでやっちゃうってすごいな。往年の『ミルクチャン』みたいなノリと思えてきたので、話の意味のなさ加減にゲラゲラ笑ってればよいのかな。

あとは『シムーン』と『ガラスの艦隊』がちょっと気になるところかな。どっちも硬派なSFで、作画も高位安定と見受けられるので期待はするんだけど、良く言えば丁寧、悪く言うと大上段に構えてる割に地味な印象。
ええと、他にも何かかなりの本数を見てるような気がするけど、怖くて本数が数えられません。なんか50本/週を軽く超えてるような気がするのですよ。そりゃゴールデンウィークを駆使してもなかなか進まんっちゅうねん。