真剣10代しゃべり場スペシャル「マイ・ジェネレーション2005〜作家 石田衣良 10代の声を聞く」

http://www.nhk.or.jp/winter/etv/etv25.html

毎週何故か楽しみに見ている『真剣10代しゃべり場』のスペシャル。
最初の「もっとオタクを認めて欲しい」というテーマはオタクであれば誰でも一度は思う問題だと思うんですが、番組の中の彼らの言い分を聞いているとそれはオタクの傲慢でしかないんじゃないかなと思えるのは10代の若さ故というところかな。そもそもニッチであるからこそオタクの存在意義ってあるんじゃないかと思うわけですよ。オタクが「ビッグメジャー」や「スタンダード」という言葉で表現できるようになってしまったら、それはもう既にオタクではないんじゃないかと、ね。「僕らの楽しみ」、あるいは「僕の楽しみ」に絶大な価値観を見出すことができるのがオタクであって、それは「世間」や「カタギ」と共有する必要のあるものでもないし、認められたからといってどうなるというものでもないと思うけどな。
ていうか今の18歳が『エヴァ』に傾倒するというのも隔世の感があるなぁ。放映当時、10代ですらないわけだろ…。

次の「尊敬できる大人はどこにいるのか」もなかなか興味深いテーマ。13期レギュラーの小寺君は結構好きだったんだが、変わってないな、彼。「世の中」に対する理想が高いっていうのも10代の特権だろうし、その現実を垣間見てしまって絶望するというのも10代らしいところ。

最後の「今が楽しければいいって考えダメ?」にしてもそうなんだけど、大人とか10代とかそういう世代による区別の問題ではなく、「個人の価値観」を共有することっていうのは難しいもんです。不可能なんじゃないかとさえ思えるくらい。それはまさに『エヴァ』的なものの考え方だと思うんだけど、こういう意見すらどこまで理解されるか怪しいもんだという強烈な矛盾を含むな。