2ちゃんねるのパブリックイメージについて考える

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/12/15/5806.html

今年も年の瀬ということで、各所で年間ランキングが発表されていますが、毎年毎年検索サイトの検索ワードランキングのトップが「2ちゃんねる」になるという事実が不思議でなりません。私なんかはYahooやGoogleを開いて検索窓に「2ちゃんねる」と入れて検索結果からさらに2ちゃんねるのトップに至るなんて流れが面倒で、アドレスバーに直接「http://www.2ch.net」と打った方が早いんじゃないかと思ってしまいますが(そもそも2ちゃんねるブラウザしか使わないけど)、世の中の人はそうでもないようです。まあ日本は企業のサイトを探すのでも検索サイトを使わないと不便という事情があるので(欧米なら「www.企業名.com」で大抵の場合たどり着く)、「想像できそうなURLでも検索する」という風土があるので致し方ないのかなとも思えます。
少なくとも毎年懲りずに「2ちゃんねる」という検索ワードがトップに躍り出るというのは日本のインターネットユーザの中で最も注目を集め続けているということなんでしょう。今年は電車男の影響もあったと言われてますし。
ただ2ちゃんねるというサイトはそれこそ「素人にはお勧めしない」サイトであるというのもある程度認知された事実す。世の中には驚くほど多くの「アンチ2ちゃんねる」な人が存在します。最大の理由は「西鉄バスジャック事件」(ネオ麦茶事件)でその存在を世に知らしめたため絶えず犯罪の温床とのイメージが強いことと、あの独特の言語感覚に馴染めないというのが大きいでしょう。逆説的に言えばあの特有のスラングに抵抗がなく、かつ一部に存在する犯罪性も踏まえて利用できないと、微塵も有用なサイトと言えないわけです。
各所でことあるごとに叫んではいるんですが、2ちゃんねるは「一枚岩」(むしろ「一枚板」か)ではないということがもう少し認知されてもいいんじゃないかなと思っています。個人的に巡回している中では「Linux板」がありますが、下手なユーザコミュニティより情報の充実度としてははるかに高いです。あるいは「Wカップの日本戦の日なのにインターネットには繋がるけど、テレビやラジオはない」という状況に陥ってしまった時は、大手の速報サイトよりも実況板の方がよっぽど役に立ったこともあります。
そうは言っても2ちゃんねるのパブリックイメージはアングラな感が拭えないわけです。拭う気もないんでしょうけど、そういうイメージを強固に持ちすぎている人はインターネットやITを利用する上で大きな損をしているんじゃないかなと思います。2ちゃんねるを「情報の坩堝」と考えれば、まさに「IT」の象徴だとか思いますから。