2004年ライトノベル事情

つい出来心で『ライトノベル完全読本Vol.2』*1と『このライトノベルがすごい!2005』*2を買ってしまいました。まだじっくり精読はしてないので迂闊なコメントは避けたいところなんですが、この2冊の温度差が気になる。『完全読本』の方では主に売れ行きをベースとしつつインターネット投票を加味して『マリみて』『キノ』『フルメタ』がベスト3。一方、『すごい』の方は各方面からのアンケートをベースに『ハルヒ』『戯言シリーズ』『悪魔のミカタ』というのがベスト3。
この傾向、言わずもがななわけです。そりゃ私もアニメの影響で『マリみて』も『キノ』も読みました。『ハルヒ』は各所の評判からつい、『戯言』は知人の薦めで読みました。つまりアニメってのはライトノベルの売上にかなり直接的に影響するんだなぁと思ってしまうわけです。
で、どちらの本の中でも挙げられてる作品群を眺めるとやっぱりライトノベルの定義って曖昧だよなぁと思ってしまいます。この辺を語り出すともはや宗教戦争でしかないので深く触れるのはやめておくけどやっぱりちょっと書こう。西尾維新は一応ミステリにカテゴライズしてあげるべきだし、『マリみて』みたいな少女小説ライトノベルと一線を画しておくべきだと思いますよ。あと沖方丁とか乙一とか奈須きのこ辺りも別にしておくべきなんじゃないかなぁ、この辺はあんまり読んでないけどね。こういうところをごちゃまぜにしちゃってるのが良くも悪くも商業的成功の一端を担ってるのかもしれませんし、ある意味で文学界の混沌ぶりを象徴してるのかな。