2004年を振り返る…声優編

ここ数年は以前ほど声優業界を真剣にウォッチしているわけではないんですが、アニメやゲームをしていれば自然とその「役者」に目(もとい耳か)が行くというのは当然なわけで、そんな感じの視点で今年の声優界の動向を考えてみると、目立ったのは能登麻美子の躍進かな。藤堂志摩子マリみて)、リリカ(BURN-UP SCRAMBLE)なんかが今年初頭だったんですが、アンゴル・モア(ケロロ軍曹)とニナ・フォルトナー(MONSTER)で一気に来たというところか。あと『NARUTO』のなめくじ(綱手が口寄せしたやつ)とかピンポイントで妙に印象的なのもあったしな。今思えば昨年の七瀬成恵成恵の世界)辺りからブレイクの予兆があったとは言えるけど、ここまでいいキャラに恵まれるとは思わなかった。芝居の上手い下手を言ってしまうとまだ何ともというのが事実ではあるけど、独特の落ち着いた声質にマッチした役が多かったからかな。といってしまうと運の要素が大きいように聞こえてしまうけど、微妙な使い分けができてるというのがより深い印象を残す一因だったんじゃないかと思います。
同じような意味では中原麻衣も躍進と言っていいかな。やはり昨年の宮藤深衣奈おねがい☆ツインズ)やメイウォン(カレイドスター)から引き続きという印象はあるけど、水樹マイア(ダフネ)・春日野美鳥(美鳥の日々)・鴇羽舞衣(舞-HiME)と主役級が続いたというのがポイント高い。今元気系の女の子をやらせるならこの人しかいないのではないかと錯覚してしまうくらいだが、いずれも似たような声質ながら細かい演じ分けができてるように感じられたのでそれほど飽きも来なかった(ウソ、ちょっと食傷気味になりかけた)。
ちなみに能登麻美子が現在24歳、中原麻衣が23歳。まだまだ若手だな。今40前後やそれ以上の層だとそれこそ山寺宏一とか林原めぐみみたいな「七色の声」がある種の上手さの指標のようなところがあるけど、20代から30代前半くらいはそこまでの多彩さがなくても役に即した演技ができる人というのが分水嶺なのかな。個人的好みから例を挙げてしまえば川澄綾子とかかかずゆみとか桑島法子なんかがそう。能登麻美子中原麻衣もそういう路線に行ってくれると期待します。ほら、あんまり無理に歌ってないし。